著者

ベン・S・バーナンキ

高遠裕子

出版社

日経BP 日本経済新聞出版

出版日

2023-10-19

21世紀の金融政策 大インフレからコロナ危機までの教訓

現代経済をコントロールする司祭ともいえる中央銀行。その目指すべき姿を探るには歴史の扉を叩くことが不可欠である。 なぜ1970年代、大インフレが生じたのか? ボルカーのインフレとの闘いを支えたアイデアとは何だったのか? グリーンスパンの政策が金融危機を招いたのか? グリーンスパンをどう評価すべきか? バーナンキ時代の危機対応の真相は? イエレン議長の果たした重要な役割とは? パウエルの独自性とは? 大インフレ、バブル、世界金融危機、低インフレ・低金利、そして、ゼロ金利の解除、金融不安定化、インフレへの対応、中央銀行としての独立性の確保――。連邦準備制度(Fed)は雇用の最大化、物価の安定を二大責務としつつ、いかにして経済・金融の変化に対処し、現在の姿にたどり着いたのか? 直面するさまざまな課題から何を学び取っているのか? 将来どう進化していくのか? そして何が待ち受けているのか? 連邦準備制度理事会(FRB)議長を務め、金融危機と銀行の役割を研究テーマとしてノーベル経済学賞を受賞したベン・バーナンキが、自らの議長時代を含む過去70年間のFedの政策立案の歴史を解き明かす。あわせて経済環境が劇的に変化するなかで、21世紀における中央銀行の金融政策の手段(ツール)、枠組み(フレームワーク)、コミュニケーション戦略も劇的な変化を遂げてきたことを明らかにし、インフレの再来、暗号資産、金融不安のリスク増大、中央銀行の独立性への脅威など、Fedが直面する新たな課題も示す。 さらに、中央銀行の新しい政策手段のあり方を追究するだけでなく、ボルカー、グリーンスパン、イエレン、パウエルら歴代FRB議長の判断、個性、哲学、政治との軋轢なども描く。アメリカのみならず、世界で最も強力な経済を動かすパワーをもつFedと金融政策をめぐるすべての問題に、一流の経済学者にして金融危機を乗り切った実績をもつ元FRB議長が明快に答える。量的緩和、フォワード・ガイダンス、イールドカーブ・コントロールなど、世界の中央銀行の中でもいち早くイノベーティブな政策を次々と打ち出した日本銀行の政策についての評価も行う。  アメリカの中央銀行、Fedについて最も視野が広く包括的な本の1冊。

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